うみねこEP8のアンチさんの考察

うみねこEP8嫌いの人が多い理由を考えてみた。

作者は前作のひぐらしからも明らかに見える通り「教訓系物語」を書きたがっている。コレは大前提。
どうしたらそうなるのって、本人がインタビューにも色々答えている通りに「話しあえば何とかなるんだよ」っていう教訓物語をギャップを利かせてエンタメとして読者に楽しませつつトラウマとして教訓を擦り込ませようって手段だコレ。趣味とかも有ると思うけれど。
これらは話しの切れ目やら台詞やら、随所に格言ぽいものやら自身の哲学を差し入れる事からも伺いやすい。

うみねこは前作より更にミステリのテンプレを取り入れとっつきやすく興味を集めた＝エンターテイメント性を匂わせた。このせいで娯楽目的のミステリ好きを煽ってしまったのがアンチを産む原因だったかと。

作中の「知的強姦」って造語が正に的を射ていますよね。謎を解いて皆々様の前で持ち前の知識を持ち「犯人はお前だ！手口はこうだ！！」ってして、犯罪だろうが秘密だろうが想いだろうが何だろうが、ぜったいばらされたくなかった所を引っ掻きまわして晒されるので。正に強姦。

作者が何かのきっかけで感じていたのだろう犯人側の言い分、それこそ安置ミステリーの台頭である知的強姦者（探偵・読者）に対する被害者（犯人）の側をより掘り進めて、悲喜交々があればロマンティックな上燃えるし新しい！との思い付きだったのではと。

時と場所と時間と譲れないものと自分と他人さえ居れば、それだけでどんな人間でも犯人にはなりえると思います。その立場はあなたにも回ってくる可能性は十分あるのですよ？って誘導が足りなかったのも敵意を生み出しやすい結末でしたね。強姦者の方にやたら人気出ちゃったのがもうね。ヱリカほんと大好き。


うみねこの教訓はアンチミステリー（魔女・犯人）の側に立ったミステリーへ愛好者の警告（）かと。


単純に娯楽、快感、知的強姦を目的としただけのミステリーファンには大きなお節介かもしれないのですが、手にしたその物語をミステリーだと言い聞かされて夢中になって犯人を探して、最後に応え合わせしてもらってはい、お終い。それだと後に残る物がなにも有りません。ミステリーにおける計算の練習になった、くらいでしょうか。「良い人間関係や教訓の物もあるよ！」って場合はすいません。

ただ与えられたまま読んで解いてはい楽しかったね！ってだけだと脳が無いしもっと外側の自分に影響を及ぼせる考え方をしてみようよ、考えが凝り固まってしまうよ！って事ですよね。
前半戦で既に言われてた通り、ママに絶対解けまちゅよーって言われなきゃなんにもできないお坊ちゃんにならないで！って余計なおせっかいというか教訓です。

だからこの話のメタ世界（視点）は二軸に別れているのです。
一つ、ゲームを行い魔女と戦うバトラ（ミステリーを解く視点）
一つ、決してママから答えなんて貰えないエンジェ（ミステリーとも分からない現実）

前者はミステリ小説と全く同じ。答えも勝敗も終わりも始まりも与えて貰えます。
後者は現実なのです。終わりも始まりも悩み続ける限りありません。人生こそ答えの無い最大のミステリー（）です。

この後者に打ち勝てるように、ミステリーないし物語を感じる時には与えられた答えで満足せずもっと疑って考えてみろぜ！！ってお話でした。
だから敢えてこの話しの謎の下敷きを明かさないまま、ロマンティックなお話しの流れを言い訳にして一生悩めと煽ってわざわざ偽書の創作を作中でも示し、公式で推奨しているのでしょう。

そもそもが「ウミネコのスープ」を根源としたお話でしょうので答えが無い、犯人の目星を決めていない、と言う事は無いかと思われます。

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島には金塊と17人の人間がいます。誰誰と誰誰は確実に殺されていて、この人とこの人は家族で、こことここはこういった関係にも有ります。後の操作で遺体はバラバラ生き残ったのは××。そして犯人は○○です。
さて、殺人事件の経緯はどういった事でしょう？
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ぶっちゃけるとエバ犯人と見せ掛けてバトラ一家犯人説。でもやっぱりエバ犯人かもしれないよ！！
ってどっちにも見える様にしている話しかと思われます。
ミステリー好きの人にとっては赤ペン先生ありきの娯楽なので憤死ものでしょう、コレ。
そもそもの犯人も教えてくれないしうみねこのスープ形式としても問題文の一部が伏せられたままとか、方程式にもなりゃしねえ、答えが幾つも作れるとか、その上説教すんじゃねえよ髪毟るぞ！！って感じでしょうか？

私はおもしろかったー終わり方も納得。ロマンチックだし愛がどうのはしつこいゲロカスだったけど本人承知のうえっぽいし、なによりEP8はそもそも「バトラがエンジェの為に作った話」って明言されてましたもんね確か。

ﾍﾞｱﾄﾘｰﾁｪの猫箱を開けても得をするのは私達メェメェヤギさんだけで、エンジェにとっては絶対に空けない方が良い事実だそうですから。答えは海の底となるのは当たり前でした。
ていうかEP７でもう全部答えくれてたじゃんイトミミズが。なんで文句言うの。これひぐらしで言う「礼」の部分ですよ。


ていうかだれがこのはなしを「ミステリーだよ！！」なんて言った。煽り文句通り、ミステリー（知的強姦愛好）派とアンチミステリー（そんなのばっか読んで脳味噌腐らせてんじゃねえよ人生いろいろあんだから）派のバトルと熟女とロマンティックが止まらない☆で合ってたでしょう。
論説にも近いですかね？そんな大層でもない？
またの名を「うみねこ偽書ルルブ」。ほら、こうやって話を作って遊ぶゲームでしょ？って。

TRPG風に言うと、PLのままじゃなくってGMになってみろよ！良い様に転がされてばっかだぞ！！
ってお節介ですね。そんな前向きさが好きですけど。
ただそれを考えるのもするのも面倒だしそもそも娯楽目的で創作やら妄想の粋の遊びなんてやってらんね、答えくれ！って人の方が多かったんでしょうね。

ぼかしは二次創作家にとって楽しい部分なんですが、純粋な読者には受け入れ辛いものだったようです。
計算して答えを出して欲しいお話しでは無く、うみねこは計算方法とか教えるから君もいろんなパターンや答えを考えてみようぜ！ってお話だっただけです。

ミステリ好きにはご苦労様な時間だった事は確かですね。
ヱリカ人気からもう明らかに「知的強姦者への共感」がありありだったので、なるべくしての評価でしょうか。

あと山羊の下りが気に入らない人はまま図星の方かと思われます。
あれはようにアンチミステリ側の「ミステリミステリって、もっと枠外の考え持てないの？どんな事件でも答えと犯人出せって?残された娘の気持ち考えろ馬鹿山羊！」って煽りですね。「ハァ？まともな正解も書けないアホ作者に以下略」って思うミステリ派の反感買うの前提でしょうにわざわざ入れて教訓まで導きたかったようですが。マジレス多くて怖いっすこれだけはほんと。
例えが多すぎてイミフな部分が多かったのも後々の怒りを煽りますよね。もっとストレートで良いもんに。
取り敢えず根本のヤスの身の上と体の事くらいもっと明言して下さいなとは思った。もやもやするから。

あと個人的にはバトラ共犯だと思う。態度はどうにせよ、妹の一家そして実は実母の家族が破産しそうだなんて…実母の実家も実家で頼る場所も無さそうだし、バトラオリジナルの性格いかんですが、だからこそ十八もバトラの記憶嫌がってるんじゃないかいとか。





ここまで妄想。妄想もゲーム。楽しいね！


あとわたしはうみねこ面白かったです！考えないといけないとこばっかでいくらでも悩めてイイ！！
戦略系ゲーム好きの人にお勧め。
じょーじは童貞臭い上さぶいし臭いし嫌いです！ジェシもカノシャノもあんま好きじゃないです！
好きな子はーベアトとーヱリカとーバトラとー超パーとー…ヤスも好きだな。
人間的に欠陥だらけなのを承知の上で目的に邁進してる芯の通った人が好き。
あと醜く足掻いてボロボロンになる人が好き。